2008年02月11日

経済をわかりやすく教えてくれる本

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経済ってそういうことだったのか会議 (日経ビジネス人文庫)元電通社員で「だんご三兄弟」を作った広告マン佐藤雅彦氏が、小泉内閣で複数の大臣に任命され、「骨太の改革」を進めた竹中平蔵氏に、素人視点から経済について質問をし、竹中氏が分かりやすく解答して、わかりやすく経済について教えてくれる本。

ハードカバーが出版されたのが2000年、文庫本が出たのが2002年。この会議が始まって本にされたのに2年半も擁しているから、最初の方の話題は実に1998年頃の話題。欧州の通貨統合がまだ始まっていない頃だから、話題は最新のものではないが経済学の基本の基本を知るには十分な本。竹中さんのわかりやすい解説もいいのだが、佐藤さんがする質問の視点がとてもよい。経済学素人でも、経済学について深く理解できるようなするどい切り口がすばらしい。

この本のなかにもあったけど、佐藤さんが「”お金もうけ”ってなんか卑しいとか、下賎だとかという感覚がある。」とコメントしていたが、この感覚は僕にもある(古い人間かつ家系的に商人でない)。でも自分が一生懸命手をかけたことが、世の中に評価されることはうれしいし、その評価のひとつがお金だと思う。世の中に役に立つモノやサービスを提供するために、日夜一生懸命考える。まさしく「お金儲けはクリエイティブ」だ。幸せな社会の一部分をつくりあげるためにも、価値あるものを提供することを考えつづけること、そしてそれがお金につながること。お金儲けは下賎ではないし、価値あるものを提供するかぎり悪ではないと思う。

当社の若手社員がこの本を読んでいたけど、少しは経済学を理解してくれたのだろうか。ちなみに僕は大学時代経済学部なので、本当はこの本に感銘を受けているような場合ではないのかもしれませんね。
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2008年02月04日

ブログを書けなかった理由

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ブログのエントリーをずっとサボってました。というのも昨年末からふと手にした1冊の本から小説を読むのにはまってた。

ここ1か月で読んだ本。
ほとんど東野圭吾だけど、とにかく読み始めたら止まらない状態。東野圭吾にしろ、宮部みゆきにしろ、高杉良にしろ、こんなに人を病み付きにさせるものを幾つも書ける才能を羨ましく思う。
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2007年12月30日

「手紙」 〜 東野圭吾

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手紙 (文春文庫)先日テレビで映画が放映されていたのを見て原作も読んでみたいと思い購入。映画よりも原作の方が面白かった。殺人犯を兄に持つ主人公の苦悩、殺人犯を家族に持つことで受ける差別と戦う青年の物語。

主人公が勤める社長さんが主人公に語った言葉が印象的だった。
「差別はね、当然なんだよ」
「我々は君のことを差別しなきゃならないんだ。自分が罪を犯せば家族をも苦しめることになる−すべての犯罪者にそう思い知らせるためにもね」


僕の中学の同級生に同様の罪を犯した者がいる。彼と仲がよかったわけではないが、もし彼の家族と今会っても、この本で主人公が周囲の人に受けたように、彼の家族を見てしまうだろう。彼の家族は何も悪くないのだけど。

家族が差別を受けるべきなのかどうかはよく分からないが、家族が苦しみ続けることは何となく理解できる。犯罪を犯すということ、人を殺めるということはそれだけ重い罪。何があっても尊い命が人の手によって絶たれることはあってはならない。

小説の中での話ではあるが、加害者側の家族の立場、視点を持つことができたのはいい体験だった。
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2007年11月21日

読書メモ「アディダス、ナイキで学んだ仕事術」

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アディダス、ナイキで学んだ仕事術先日まで「アディダスとプーマ」というカネにまつわるスポーツメーカーの歴史を書いた本と比較すると、同じスポーツメーカーをテーマとした書籍として、太陽と月といえるほど好対照な本であり、明るい(?)面からスポーツメーカーのことを知ることのできる一冊。

筆者は現在JSM(ジャパンスポーツマーケティング)の社員であり、これまでにIMG、アディダス、ナイキでスポーツビジネスの最前線で働いてきた方。

アディダスやナイキなどスポーツ用品メーカーに入って、がんばればどのような形でスポーツに貢献することができるかをとてもわかりやすく書いてくれていると思う。ただし著者が、スポーツ用品メーカーでスポーツ好きがうらやむような仕事ばかりしてくることができたのは、著者がプロフェッショナルであったから、ということは決して忘れてはならない。

仕事術として「軸がある人は何があってもぶれることがない」、「チャンスはアフターファイブにある」とか「何でも一生懸命やっている人にチャンスを与えたくなる」など専門的なスキルや技術がなくても、誰でもできるようなことを簡単に書いてくれているが、筆者が簡単に見えるようなこと、当たり前のようなことを着実にしてきたから実現できたわけで、実際に当たり前のことを当たり前に継続して行うことはかなり難しいということは、多くの人が認めることだと思う。

スポーツ業界で働きたいと思っている、特に若い人には大いに参考になる本だと思う。
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2007年11月19日

「アディダスとプーマ」〜兄弟ゲンカから始まったスポーツの繁栄 〜

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アディダスVSプーマ もうひとつの代理戦争子供の頃野球をしていた僕にとってアディダスやプーマは無縁。キャプテン翼の若林くんの帽子に憧れてアディダスの帽子を買ったことがあるくらい。野球用品といえばミズノ、アシックスの国産メーカーが主役。アディダスやプーマを使うようになったのは26歳のときにフットサルを始めてからだ。

この本にも日本市場が何度も言及されているが、日本でアディダスやプーマは90年代以降急速にシェアを高めていったのは、一重にJリーグやサッカー日本代表に象徴される日本でのサッカー人気の急上昇のおかげだろう。2002年のワールドカップを境にアディダスを知った人も、特に女性には多いと聞く。

さて、スポーツでビジネス、特にスポーツマネジメントを志す人はぜひ一読すべきだと思う。今でこそ多くのスポーツで多くのスポーツ選手が億万長者の地位を得ているが、第2次世界大戦後ドイツの2つのスポーツメーカーを中心にいかにお金の面でスポーツがビックなものになってきたか。スポーツの爽やかさの裏でどのようなドロドロした駆け引きが繰り広げられてきたか。僕たちが愛してやまないスポーツの裏の歴史を知っておくのも悪くないと思う。

ドイツの靴職人の息子として生まれた二人の兄弟。兄はプーマの創設者、ルドルフ・ダスラー、弟はアディダスの創設者、アドルフ・ダスラー。二人の兄弟ゲンカ(?)から始まった2大メーカーの確執が、スポーツをビッグビジネスに育てあげてきた。彼らがいなければ、ナイキもいない。そして今のスポーツの繁栄もない。アディダス、プーマの歴史は現代スポーツの歴史とも言える。
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2007年11月15日

Simple is the BEST

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伝統の逆襲―日本の技が世界ブランドになる日イタリアのカロッツェリア(自動車のデザイン工房)で、フェラーリやアルファロメオのデザインをてがけた奥山清行氏の仕事への姿勢を記した本。
・・・だからこそ未来に役に立つ「もの」をつくりたいと思う。人間に長く愛されるように「もの」に命を吹き込み、たとえ私がこの世からいなくなっても残る「もの」をつくっていきたい。
僕たち、システム技術者は目に見える「もの」を作り出すことはできないが、それでもやはり多くの人たちの生活の役に立ったり、多くの人の生活や仕事が楽にできる「もの」を作りたいと僕は思う。

本書の中で特に印象に残ったのが、シンプルさの大切さを訴えるところ。そして、シンプルさの定義を「何かコアとなる価値があって、それを凝縮したもの」とする。

わかる、とてもわかる。何か新しいものをつくるとき、あれも、これもとどうしてもいろいろなものをつけたがるのが、人の性。ユーザーに喜ばれるだろう、豊富な機能をつけたつもりが、何が本来の機能、コアとなる価値なのかをユーザーに理解してもらえず、結局ユーザーに受け入れてもらえない、という例が多々ある。「Simple is the Best」という言葉があるが、それを実現するのは本当に難しい。実際当社が作ったコミュニティサイトもいろいろ機能をつけたがために、特色がわかりにくいものになった。

世の中の人の役に立つものやサービスをつくりあげたいなら、やはりユーザーにその「もの」やサービスがどういうものなのかを理解してもらわなければならない。ユーザーに提供するコアな機能が何のなのか、それを理解してもらうことが作り手がまず考えなければいけないところ。コアな価値を消さない程度で実現できる機能のモノをつくりあげること。簡単そうで難しいことだが、改めてモノをつくるものとして常に考えなければいけないことだと深く思った。
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2007年11月09日

答えはひとつやない

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再び「自分の仕事をつくる」から。
日本の算数教育では、4+6=□という形で設問が用意されるが、海外のある学校では、
□+□=10
という設問で足し算を学ぶという話を聞いた。
20代の頃、「正解はない」とか、「答えは一つじゃない」と、先輩とか上司とかに何度か言われたことがある。今自分が取りくんでいる課題を、スパッと解決してくれる答えがどこかにあるはずと信じて、必死に答えを探す。「答えは作り出すものだ。」ということを実感できるのに随分時間がかかったように思う。
「これは大丈夫!」というお墨付きを求める心性は、年齢差に関係することなく分布しているようで、これらに出会うと本当に途方に暮れる。
お墨付きを与えてくれた人がいたとしよう。そのお墨付きを与えてくれた人も、本当に確信をもっていることなんてあるのだろうか。先のことなんか誰も分からないのに、「お墨付き」など意味のあるモノなのだろうか。(不安になる気持ちもわかるけど)

自分で考える。答えは自分でつくりあげるもの。お墨付きを与えることができるのは、もうしぼりだすものもないくらい考え抜いた自分自身かないと思う。

□+□=10。4+6、8+2、7+3、5+5・・・。少しルールをやぶって、12−2、5×2、20÷2、7.5+2.5・・・。そんな答えでも問題ないと思う。自分で考えた結果が答え。だからこそ自分が納得できるだけ考えればいいのだと思う。
自分の仕事をつくる
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2007年11月07日

仕事をする意味を考えさせてくれる本

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自分の仕事をつくる
「自分の仕事をつくる」 西村 佳哲
子供の頃を振り返ると、自分が今、モノ(システム)をつくる職業についていると思わなかった。システムをつくる職業についてから10年、自分がつくるモノの価値について深く考えるようになった。「使われないシステム」でも書いたが、人の役に立つモノ、少しでも社会に貢献するモノをつくりたい、そんな気持ちは年を重ねるにつれて強くなっている。

この本の冒頭に、「こんなもんでいいでしょ」というメッセージという商品があふれているという文章がある。作る側に立てば、この気持ちもわからないでもないが、使う側からすれば、作り手の安易な気持ちがすぐに分かってしまうものだ。

この本で紹介される人たちは、「こんなもんでいいでしょ」という考え方はない。自分の気持ちのこもったモノをじっくり時間をかけて世の中に提供する。自分たちが仕事のなかで培ったもの、育んできたものを、自分がつくりあげたモノにすべてつめこんでくる。自分のつくりあげるモノに、制限をあたえるモノは自分だけ。そんな一流の働き方をした作り手たちのメッセージが伝わってくる。
人は能力を売るというよりは「仕事を手に入れる」ために、会社へ通っている。そんな側面はないだろうか。
筆者がさりげなく投げかけたこの言葉にドキッとする。
・・・私たちが会社から仕事を買っているとしたら、そこで支払っている対価はなんだろう。
それは「時間」である。そして時間とは私たちの「いのち」そのものである。
僕にとって仕事は自己実現のためのいちばんの手段である。自分がつくりあげたモノが自分の生まれかわりといってもよい。主体的に、創造的に、自己を実現するために最良の働き方をしているといえるだろうか。意味のあるモノをつくりあげるために、最良の方法で仕事に取りくんでいるのだろうか。そんなことをじっくり考えさせてくれる、そして何度も何度も読み直してみたいと思う本だった。
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2007年11月03日

時間も労力も心理的負担もコストです。

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スタバではグランデを買え! ―価格と生活の経済学経済のしくみを日常生活の視点からわかりやすく教えてくれる本。前半は特にやさしく書かれているので、経済という言葉が嫌いな人、苦手な人にも理解しやすい内容だろう。(少々読みごたえがなかったが。)

取引コスト=買い物を含めた様々な経済取引の際に、取引されるモノやサービスの代金とは別にかかるコスト

同じペットボトルのお茶やジュースでもコンビニや自販機で買えば150円程度だけど、スーパーやディスカウントショップで買えば90円。どうして同じ商品なのに販売価格が違うのか。それは取引コストがかかるから。

価格だけを購買の理由とした場合、スーパーで買うほうが得だろう。だが、スーパーの安売りペットボトルは常温で販売されている。だが自販機やコンビにでは冷やして(あたためて)販売されている。冷えたお茶を飲みたければ、自販機で購入する。この冷やして提供するというサービス分が「取引コスト」(常温のお茶を冷やすには時間がかかる)。またスーパーまでは自転車で10分かかるが、自販機なら家の前にある。この時間の差も「取引コスト」(スーパーまで10分間に他にできることの機会を損失するという考え方)。

筆者の論点は、モノやサービス自体の価格だけでなく、時間、労力、余分なおカネの支出、他の資産の使用、心理的負担まで含めてコストであるという考え方で、このトータルのコストを抑えることを考えることが賢い経済活動という話。

そういえば昔嫁さんが、化粧品か何かを買うときに近所のドラッグストアより安く売っている場所があるからそこまで車で連れてってと頼まれたことがある。でも、安く売ってる場所で購入するには有料の駐車場にクルマをとめる必要があることは、嫁さんの頭のなかにはなかった、という笑い話がある。


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2007年10月28日

「普通」って何やねん?

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「あたりまえ」を疑う社会学   質的調査のセンス (光文社新書)社会学での調査方法について書いた本だが、ヒアリングやアンケートなどを行うことのある僕の仕事にもとても参考になる本だった。

「普通」とは何かと疑うことがとりあげられている。僕もこの「普通」という言葉が嫌いである。「普通」という言葉はとても便利な言葉であるが、とても曖昧な言葉でもある。「普通、そうじゃない。」と誰もが普段から何気なく使っている言葉だと思うが、そこで言う普通の範囲、定義って何なんだろうといつも思う。「普通」って誰が決めたことなんだろう?

「普通」を使うことで、解決されることが多々あるけれど、それは人を思考停止に陥らせていると思う。著者も書いているが、人それぞれ生きてきた環境も違うわけで同じ人は一人といない。またいろいろな事象もケースバイケース、背景など違う事象である。

多くの人や事象を一般化することによって「普通」が作られ、その普通を疑うこともなく「あたりまえ」になってしまうことはとても危険なことだと思う。「普通」という言葉にずっと違和感を感じていたが、この本を読んでその違和感の理由を理解することができたと思う。

今までの僕の経験から積み上げられてしまった「普通」、世間一般にそう言う人が多いからという理由で築きあげられた「普通」、理由もなく古くから継続されていることで定着してしまった「普通」。そういった「普通」の裏側にあることを推し量る力を身につけていかないといけませんな。
posted by motti at 00:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | はてなブックマークに追加
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